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何度も取れてしまう詰め物!本当の原因
「前歯の詰め物が、何度治しても取れてしまうんです。何かいい方法はありませんか?」先日、70代の男性、Tさんが来院されました。お口を拝見すると、前歯が大きく欠けており、ご本人からは「フロスを通した拍子に取れてしまった」とのお話がありました。実は、詰め物が頻繁に外れる場合、単なる接着不良ではなく「嚙み方の習慣」が隠れた原因であることが少なくありません。Tさんの歯の状態を詳しく確認したところ、前歯の先端が平らにすり減っていました。ご自身では無意識でしたが、就寝中などに強い歯ぎしりをしていらっしゃると思います。。
歯ぎしりの際、歯にかかる力は食事のときの数倍と言われています。その強い力が、自分の歯と詰め物のつなぎ目を直撃し、接着を壊して詰め物が取れてしまうのです。今回のフロスは最後の一押しのきっかけにすぎず、すでに取れかけの状態だったと思います。「詰める治療」をしても同じことを繰り返してしまうので、今回は歯を全体に保護する「かぶせ物をする治療」をご提案しました。
Tさんとじっくり相談し、選択されたのは「オールセラミックのかぶせ物」でした。保険適用のプラスチックに比べて、セラミックには次のようなメリットがあります。
- ●経年による変色が少ない(いつまでも美しい)
- ●摩耗に強い(歯ぎしりの力にも耐えやすい)
- ●汚れ(歯垢)がつきにくい(虫歯の再発や歯周病の予防に直結)
当院では、機能だけでなく「見た目の自然さ」です。製作にあたっては、歯科技工士の南部さんにも立ち会ってもらい、周りの歯とのバランスを細かく調整しました。隣の歯の神経を取り除いたことによる変色が見られましたが、Tさんと相談し、変色した歯に合わせるのではなく、「本来のご自身の健康な歯の色」に合わせることにしました。治療後、鏡を見られたTさんの満足されている笑顔がとても印象的でした。
人生100年時代。思いっきり笑い、何でもおいしく食べられることは、健康で長生きするための秘訣の一つだと思います。「何度も詰め物が取れる」「変色が気になる」など、どんな小さなお悩みでも構いません。まずは原因を突き止めることから始めましょう。お気軽にご相談くださいね。
(なしき歯科医院新聞 2026年4月号より)























