医院コラム

残っている歯が活躍する!『マグネット式の入れ歯』

「上顎の入れ歯のバネをかけている歯が折れて、入れ歯が動いてしまうので食事が不自由です。何とかなりませんか?」と、Yさん(70代男性)が9年ぶりに来院されました。

レントゲンを撮って詳しく調べてみると、問題があるのは上顎で、残っている7本の歯のうち2本は、歯周病と虫歯が進行して抜歯を避けられない状態で、残りの5本も健康とは言えませんでした。

マグネット式の入れ歯

治療法は、残っている歯に『バネをかける部分入れ歯』か、残っている5本の歯をうまく活用する『マグネット式の入れ歯』があることをお話ししました。

バネをかける部分入れ歯は、弱っている5本のうち2本の歯に負担をかけるので、この2本もいずれ折れて抜歯となる可能性が高いです。マグネット式入れ歯は、残っている歯と入れ歯を磁石でくっつけるため、歯自体への横揺れの影響が少なく、安定感も抜群です。

マグネット式の入れ歯

Yさんは、「マグネット式の入れ歯」を選ばれ、治療をすることになりました。実際に入れ歯を入れた後、Yさんは「前の入れ歯は、粘りのあるものを食べると浮き上がって取れそうになったのが、マグネット式入れ歯は、吸い付くようにぴったりフィットし、食べやすく、かみやすくなり、大変満足しています。」と、とても喜んでくださいました。

9年ぶりのご来院でしたが、その間に2本の歯がダメになり、お口全体の歯周病もむし歯も加速度的に進行していました。定期的な検診とメインテナンスはやはり大切だと思います。長らく通院されていない方も、今から治療を始めてなるべく良い状態をキープすることができますので、どうぞ気兼ねなくお越しください。入れ歯が合わない方、部分入れ歯を作ったけどバネをかけている歯がぐらついてきている方、入れ歯でも色々なものを食べたい方、歯に関する悩みやお困りごとがある方。必ずあなたにとって最良の治療法が見つかるはずです。お気軽にご相談ください!


(なしき歯科医院新聞 2024年6月号より)

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